2016年12月16日金曜日

ガス詰め替えアダプターの自作 バーナー流用バージョン(超簡単)

通常、CB缶(カセットボンベ)からOD缶(アウトドア用ボンベ)にガスを詰め替えるには、市販の
『ガス詰め替えアダプター』、『つめかえ君』を使うか、自作の治具を使用してガスを移動させ
ます。




市販品はカッチリとして信頼性が高そうですが、価格が結構します。
自作でもアルミ削り出しやアルミパイプを組み合わせたりと、なかなかの高難易度です。
自転車のタイヤバルブを使う方法はややシンプルですが、削り落としたりの手間が掛かります。

「もっと簡単で確実な方法はないか?」と考え、「バーナーのパーツを使用すれば、より簡単では
ないか。」と行き着きました。

今回は購入した激安の分離型中華製バーナーのパーツを流用して、自作してみます。
といっても、使用する物はたった2つ。

・中華製バーナーのガスホース
・配線用のギボシのチューブ

これだけです。
 


まずギボシのチューブですが、かつて電動ラジコンにハマッていた時に買ったギボシが余ってお
り、丁度良い感じでした。

 
ホームセンターでも、同様の製品が手に入ると思います。
ギボシのチューブを切断して、接続に丁度良いサイズの長さにします。



 カッターで切るより、ニッパーのほうが早いですね。

中華製バーナーからホースを取ります。
本体の付け根に接続しているガスホースの薄いナットを回して外します。
手で回して緩みました。



取り外したガスホースの先端に、先ほどのギボシチューブを押し込みます。


これで完成です。


シンプルなほど確実性が増しますので、これ以上の物はないかと。
しかも製作時間3分以下ですw

OD缶にガス注入したい時だけ本体からホースを外し、普段はバーナーとして使えますのでお得です。

つづく

2016年12月5日月曜日

OPINELオピネルナイフ #9 ハイカーボンスチール

黒錆加工と柄のオイル仕上げ

(opinel knife #9 carbon steel)



黒錆加工と柄のオイル処理後 ↑


【分解】

1.ロックリングをロックしたまま、刃を開きます。
テコでロックリングを弾き飛ばします。(力業w)
※堅いのでケガに注意。




2.柄の『OPINEL』のロゴの裏側から、ピンを細いドライバーで押し出します。
浮いたピンヘッドをプライヤーで引き抜きます。
※カシメはありませんでした。


3.内側のリングをひねりながら引き抜きます。
堅い場合、リングの溝にドライバーを入れてテコで持ち上げます。


4.刃を抜き取って、分解終了。


【黒錆加工】

黒錆加工は、溶液 (紅茶8:お酢2) に刃を浸します。
必要な物はペットボトル、カッター、お酢、計量カップです。


大きめのコップやガラス容器を使用する人が多いようですが、なかなか丁度いいサイズのガラス容器がありません。

また溶液が、すえた匂いと淀んだ黒色になるため、捨てられるペットボトルを使用しました。

ペットボトル(料理酒、みりん)

みりん、料理酒などの1リットルペットボトルをカッターで切断。

刃が浸かる寸法にします。


カッターを固定したまま、ペットボトルを回して切ると綺麗に切れます。


600ccの溶液を作ります。

8:2の割合なので紅茶480cc、お酢120ccですね。
この割合(タンニンと酸)の根拠は不明ですが 9:1で作る人もいますので、お酢濃い目のほうが(漠然と)効くかなと…。

ペットボトルは熱に弱いため、紅茶ティーバッグを入れて直にお湯を注ぐとアラ不思議。
みるみる縮んでしまいます。(1回失敗w)

面倒ですが、一旦カップなどで紅茶を作り冷ましてからペットボトルへ注ぎ込んで下さい。

ティーバッグは2個で作ってみました。
230ccにつき1パックなので適量かと。


刃の油分を取ります。

使う物は、パーツクリーナー(ブレーキクリーナー)です。
整備関係をする人にはお馴染みですが、油落としにはコレ!
油落としだけでなく、テープのベタベタも取れますし、すぐに乾くので何かと重宝。
意外と知らない人が多いですが、まさに一家に一台的なヤツw

台所用洗剤ではなく、パーツクリーナーで完璧に油を除去します。(安いですしw)
パーツクリーナーを吹き付けて、ペーパータオルなどで拭き取ります。
これを数回繰り返します。

こんなヤツ ↑
吹き付けて拭くを繰り返す。

刃をぶら下げる物を用意します。

・細い棒(串、ストローなど)
・クリップ2個

だけです。


クリップを2個を連結し、両端にストローと刃を付けます。

このまま溶液に入れる。
ストローにぶら下がった刃を、ペットボトルに入れます。
刃の重さは大したことがないため、ストローの強度でも充分もちます。


さて、刃を漬け込む時間ですが、1時間~数時間と人によりまちまちですが、2時間ほど漬け込みました。

スタート
1時間
2時間

明らかに中身が変化しています。
黒い濁りが出てきました。

1時間後、泡が発生。
2時間後、黒く濁り…
謎のカスが浮遊。


2時間後に取り出し水ですすぎ、水分を拭き取ります。

引き上げたところ。
ムラ少なく、ボチボチな仕上がり。
出来上がりです。

【オマケ】
実は前回、漬け込みを3日ほどしてみました。
マジックで塗ったような黒さを実現しました。
が、刃をよく見ると溶けたような跡がっ( ̄▽ ̄;)!?
刃の先端がギザギザになってしまったため研ぎました。

まだ使っていないのに、既にすり減った感。
長時間の漬け込みは止めましょう。

研いでみたが、よく見るとまだギザギザ。



【刃の引き出し調整】

刃の出し入れの動きが堅いため、柄の隙間を削ります。

隙間が2mm位のため、小さなヤスリしか使えません。
しかしすぐに目が詰まってしまいますので、紙ヤスリとアイスのバーを重ねて削ります。


柄が濡れると刃の出し入れが渋くなりますので、多目に削りました。




【柄のオイル仕上げ】

単純に、柄を乾性油に漬け込む作業です。
オイル処理したほうが柄が汚れづらいし、水弾きが良くなります。

まずは油。
手近なところで、オリーブ油、椿油を使ってしまうと乾きが悪く(不乾性油のため)、いつまでもベトベトして具合が悪いです。

そこで固化しやすい乾性油を使用するわけです。
でも乾性油ってどこで売ってるの?
できるだけ安く、少量な物が手に入らないかな?

そういえば、油絵にはオイルを使っていたような…。
画材なら量は少なそうだし。
調べてみると、ポピーオイルとリンシードオイルが手頃。
小瓶(55ml)で数百円程度、まさに探していた品物!
違いがよくわからないので、安い方のリンシードオイルを購入。
※リンシードオイルは、イワシのような生臭い香りが少しあります。


あとは、スーパーなどのある薄~いビニール袋の中に柄を入れて、リンシードオイルを柄の全体に行き渡る程度に垂らして放置します。


3日ほど寝かしたら取り出して、陰干し3日。


表面のテカリが消えてきたら、残った油を軽く拭いて出来上がり。



【組立】



組立は基本分解の逆に行いますが、いくつか注意点があります。

1.内側のリングを柄にはめます。
 この時、ピンがスムースに通るかを確認します。
リングの位置が合っていないと、後でピンを入れる時に苦労します。



2.刃を柄に付け、ピンを入れます。
柄とリング、刃の穴が一致していれば、ピンはスムースに入るはずです。



3.ロックリングをはめます。
刃が出る位置に軽くはめて、上から一気に押し込みます。



4.完成。



【番外編】

モーラナイフの黒錆加工もしました。
Mora knife Companion Heavy Duty M

真っ黒で渋いです。
モーラナイフは柄のパーツが分解できないため、そのまま溶液に漬け込みことになります。
引っ掛ける穴が無いため、電化製品のコードを束ねるバンド(百均)を柄に2本巻き付けて、ストローの代わりにします。


 溶液は使い回しが利きますので、ご所有の方はついでに試してもいいかもしれません。

カッターナイフの替え刃でも、黒錆加工が出来ました!